セールスイネーブルメントプラットフォームの能力
クローズドループ型のセールスイネーブルメントのツールとソフトウェアは、セールスチームが顧客とエンゲージし、商談をまとめる方法を最適化するさまざまな機能を備えています。これらすべてのツールとソフトウェアは、セールスレップが潜在的な購入者とのあらゆるインタラクションを最大限に活かす準備を整えられるように、必要なリソースと知識をセールスレップに持たせることを目的に設計されています。
コンテンツの発行と管理
セールスチームが効果的に顧客とエンゲージするために必要とするすべてのコンテンツを、営業担当者が直感的に見つけやすい方法で整理し、管理します。
広範囲のコンテンツを発行する | システムは、ドキュメント、プレゼンテーション、画像、ビデオ、ウェブページへのリンクなどを含む、セールスレップが必要とするあらゆる種類の情報をサポートする必要があります。 |
アイテムを整理して最も適切なカテゴリーに分類する | たとえば、セールスレップが特定の地域(フランス)、特定の言語(中国語)または特定の垂直業界(電気通信業)のケーススタディを探す場合があります。セールスレップがアナリストレポートを探す場合は、特定のアナリスト企業(ガートナー)が発行したアイテムまたは特定のオーディエンス(金融業界)向けのアイテムを見たいかもしれません。セールスレップが必要とするときに素速くコンテンツを見つけられるように、すべてのコンテンツを個々のコンテンツにふさわしい方法で整理する必要があります。 |
コンテンツを整理する方法を簡単に変えられるようにする |
常に新製品がリリースされており、新しい競争相手や新しいタイプのコンテンツが登場しています。何かが変わるたびにIT部門にチケットを提出するよう発行システムが要求することはできません。システムが情報を整理する方法をパブリッシャーが直ちに更新できるようにする必要があります。そうしないと、情報がたちまち陳腐化し、時代遅れになります。 |
新しいバージョンでアイテムをアップデートする | コンテンツがアップデートされたとき、パブリッシャーは旧バージョンを置き換えることができます。ユーザーが常に最新バージョンのコンテンツを利用できるように、古いコンテンツへのすべての参照をアップデートする必要があります。 |
関連性のある新しいアイテムをキュレートする |
会社の事業に基づいてウェブからアイテムを自動的に取り込みます。たとえば、市場関係の記事、競合相手に関する記事、顧客に関する記事などが取り込む対象になります。取り込まれるアイテムは、組織内のユーザーが関心を持つことが証明されているアイテムに基づいて決定する必要があります。 |
複数のエディターのサポート | コンテンツが組織内の複数のチームによって管理されることはよくあります。プロダクトマーケティングなど、コンテンツの1つの領域内でも、コンテンツを管理する責任を複数の人々が共有している可能性があります。個々の種類の情報を発行する方法を適切な人々が管理できるように、システムは複数のエディティングモデルをサポートする必要があります。 |
営業担当者をコンテンツと結び付ける
セールスチームが検索、閲覧、推奨を通じて最も関連性の高いコンテンツを見つけられるようにします。コンテンツを現場組織のチームのニーズに適合させるために、現場組織がコンテンツをカスタマイズできるようにします。
うまく機能する検索 | ほとんどの人が自宅でインターネット検索を行うときは検索ボックスを使用します。検索ボックスに文字を入力すれば、たいていは役に立つ何らかの情報が見つかります。今、職場でその方法が通用することは滅多にありません。これはセールスイネーブルメントソリューションの非常に重要な要素です。営業担当者は必要とするものを即座に見つける必要があるのです。最新の検索アルゴリズムは、アイテムに含まれているすべてのテキストにインデックスを付けることに加えて、データサイエンスを利用して使用率とユーザーとの関連性に基づいてアイテムをランク付けします。 |
最も頻繁に使用されるコンテンツをセールスレップが収集できるようにする |
役割に応じて異なりますが、たいていの場合、営業担当者は少量のコンテンツを何回も利用します。たとえば、営業担当者は特定のピッチデッキを1日に数十回も使用することがあります。システムは、営業担当者がそのコンテンツの収集と整理を最もわかりやすい方法で簡単に行えるようにすると同時に、新しいバージョンがリリースされたときにコンテンツが確実にアップデートされるように取り計らう必要があります。そうしなければ、営業担当者は最も必要性の高いコンテンツを自分のノートパソコンに保存するため、コンテンツの使用状況が見えなくなり、コンテンツがすぐに陳腐化します。 |
現場チームがカスタムコンテンツを管理できるようにする | 専門チームが地域の業界の状況に関連するデッキなど、チーム独自のコンテンツを使用することはよくあります。標準のマーケティング素材を他の言語に翻訳することもあります。セールスチームがグローバルパートナーなど、特定のセグメントに的を絞っている場合は、その種の組織にのみ該当するコンテンツを必要とするかもしれません。現場チームが本社にある素材とカスタマイズされた独自の特殊なアイテムをミックスして独自のコレクションを作成することを容易にする必要があります。 |
セールスレップがコンテンツをカスタマイズできるようにする | セールスレップが特定の顧客向けに独自のコンテンツを作成しなければならないことはよくあります。顧客の名称とロゴをデッキに加える程度の簡単なカスタマイズもあります。作成済みのスライドのライブラリからスライドを選んで特定の商談向けにデッキを編集することもあります。あるいは、セールスレップがその顧客だけのためにまったく新しいコンテンツを作成することもあります。コンテンツをピッチし、コンテンツの使用状況とパフォーマンスを追跡するには、セールスレップが簡単にそのコンテンツをシステムに追加できなければなりません。 |
CRMターゲティング
営業担当者が使用するCRMシステム内で、有効である可能性が最も高いコンテンツを営業担当者に示します。営業担当者が閲覧している機会、アカウントまたは人物の特性に基づいて、営業担当者が見るアイテムをカスタマイズします。
CRMシステム内の推奨アイテム |
多くの企業で営業担当者は企業のCRMシステム(たとえばSalesforce.com)内で仕事をします。営業担当者が機会、コンタクトまたはリードを見るときに必要とする可能性が最も高いコンテンツを、営業担当者が探さなくても済むように、営業担当者の目の前に提示する必要があります。 |
コンテキストターゲティング |
セールスレップが商談を前に進めるために必要とするコンテンツは、セールスサイクルのステージおよび機会の特性に応じて異なります。商談のほとんどすべての特性に基づいてコンテンツを選べるようにしなければなりません。たとえば、初期のセールスステージでは、デマンドジェネレーションコンテンツを顧客に提示するかもしれません。それ以降のステージでは、地域および顧客が属する垂直業界に基づいてケーススタディを選択するかもしれません。セールスサイクル全体を通じて、バイヤーズジャーニーと最も関連の深いコンテンツを提示するのが理想的です。 |
コンテンツのスコアリング |
商談の特定の時点で最も効果の高いコンテンツをセールスレップが識別することを手助けするために、他のセールスレップによってコンテンツが使用された頻度およびそのコンテンツにどれだけ顧客を引き寄せる効果があったかに基づいて、コンテンツのスコアを提供します。 |
クラウドとデバイスの統合
会社が使用しているサービスとユーザーが依存しているデバイスとの統合を図ります。
クラウドベースのストレージ | 多くの企業がクラウドベースのストレージシステム(Boxなど)を利用して社内のコラボレーションをサポートしています。それらのストレージシステムからアイテムを発行し、新しいバージョンが利用可能になったときに1回の操作でそのアイテムをアップデートできるようにする必要があります。 |
クラウドベースのID | 企業がシングルサインオンのソリューション(Oktaなど)を使用している場合は、コンテンツシステムをそのソリューションと統合して、パブリッシャーとセールスレップ両方のアカウント管理を効率化する必要があります。 |
オンラインモバイル | インターネットに接続されているスマートフォンとタブレットをサポートします。 |
オフラインモバイル | インターネットに接続されていないスマートフォンとタブレットをサポートします。 |
電子メールによるピッチング
顧客に電子メールでコンテンツを送信し、顧客がそのコンテンツとエンゲージしたかどうか、いつ、どのようにエンゲージしたかを把握します。
リッチテキストの電子メール | セールスレップは標準書式設定ツール(箇条書き、フォントの変更、ウェブリンクなど)をサポートしている電子メールエディターを使用してシステム内でメッセージを作成できます。 |
電子メールのテンプレート | 大半のセールスレップは、自分で作成した、または会社が用意した数種類の標準電子メールメッセージのバリエーションを頻繁に使用します。これらのよく使われるメッセージとそれに付随するコンテンツをあらかじめ設定できるように、システムはテンプレートをサポートする必要があります。そうすれば、セールスレップは、必要に応じて特定の顧客に合わせてテンプレートをアップデートしてメッセージを送信することができます。 |
電子メールクライアントの統合 | 企業またはセールスレップは、別個のシステムを介してメールを送信するより既存の電子メールシステムを使用した方が便利だと考えることがあります。企業またはセールスレップが、ピッチするコンテンツに内部リンクをペーストできるように、または既存の電子メールクライアントから直接セールスイネーブルメントソリューションにアクセスできるようにする必要があります。 |
アクティビティ通知 | 顧客が電子メールを開き、アイテムを見たとき、またはダウンロードしたときは、セールスレップが必要に応じてフォローアップできるように、直ちにセールスレップに通知する必要があります。 |
CRMの統合 | セールスレップが望む場合は、特定の商談と関連性のあるすべての情報がシステムに保存されるように、すべてのピッチアクティビティをCRMシステム内の適切なレコードに自動的に添付する必要があります。 |
ライブピッチング
顧客に直接またはインターネット経由でコンテンツを提示します。
ピッチコンテンツ | セールスレップがデッキやドキュメントなど、1つのコンテンツをピッチするだけの場合は、見込み客にURLを知らせることによってそれを実行できるようにする必要があります。そうすれば閲覧者が何もダウンロードせずに済むため、販売に対する抵抗が最小限に抑えられます。 |
ウィンドウと画面の共有 | セールスレップがブラウザーから、または自分のマシンで実行されているアプリケーションから顧客にデモを見せる必要がある場合に、それを簡単に共有できるようにする必要があります。ピッチングシステムによって直接共有が処理される場合も、会社がウェブ会議ソリューション(join.meなど)との統合を望む場合もあります。 |
ピッチのアーカイブと記録 | セールスレップが具体的に何を提示したかを将来思い出せるように、システムはピッチ中に提示された情報を記録する必要があります。アーカイブには提示されたコンテンツそのものへのリンクを含める必要があり、オプションでセールスレップがセッションを記録できるようにする必要もあります。 |
作成と発見
研修素材を作成し、セールスレップが必要とするものを見つけることを手助けします。
オーサリングツールのサポート | 組織がさまざまな形とメディアで研修素材を作成することに役立つ、さまざまなツールが市販されています。システムは研修をインポートし、ユーザーがそれを見つけて使用できるようにします。 |
検索 | ユーザーはタイトル、説明およびコンテンツに基づいて必要とする研修を検索することができます。検索結果は人気または有効性あるいはその両方を基準にしてランク付けされます。 |
閲覧 | ユーザーは必要とするものを見つけるためにさまざまな基準を使用して、利用可能なものを閲覧することによって関連性のある研修素材を探すことができます。 |
推奨 | システムはさまざまな基準(ユーザーの役割、勤続年数、現在の活動、ユーザーが以前受けた研修など)を使用して、ユーザーの役に立つ可能性があり、ユーザーと同様の役割を持っていた他のユーザーの業績を効果的に上げた実績がある研修を推奨します。 |
柔軟性が高い学習環境
研修体験を可能な限り効果的かつ便利なものにします。
講師の指導する講座または自分のペースで進められる講座 | 講師が講座を指導することも、受講者が自分の都合の良い時間とペースで講座を受講することもできます。いずれの場合も、受講者は質問したり、講師とディスカッションしたり、受講者同士でディスカッションしたりできます。 |
コミュニケーションツールとソーシャルラーニング | 受講者と講師は、インスタントメッセージング、バーチャルクラスルーム、スレッド式ディスカッションフォーラムをサポートするさまざまなソーシャルツールを介してコミュニケーションを図ることができます。 |
マルチメディアのサポート | 講座の教材には画像、オーディオ、ビデオを含めることができます。 |
モバイルラーニングとオフラインラーニング | どのような状況でも学習できるように、講座の教材をデバイスで利用できるようにします。ネットワークに接続されている状態でも、オフラインでも、研修素材にアクセスできます。 |
追跡調査と管理
人々が各自の必要とする研修を受けており、教材を学習していることを確認します。
テストと等級付け | さまざまな等級付けモデル(合格/不合格、A/B/C/D/Fなど)を用意してオンラインテストを実施します。指導者とマネージャーが観察から得た評価を追加できるようにします。 |
認定の管理 |
特定の分野の専門知識を持っていることを証明したユーザーのための認定プログラムをサポートします。このプログラムは対象を従業員に絞ることも、企業の製品に関わる仕事をしているコミュニティの他の成員にまで対象を拡大することもできます。 |
コンプライアンス | 企業が特定の種類の研修の受講を義務付けて、完了率/合格率をモニターすることを可能にします。 |
統合
従業員およびセールスプロセスをサポートするために使用している他のシステムとの連携を図ります。
人事パフォーマンスシステム | 企業が従業員を管理し、従業員のパフォーマンスと報酬の推移を記録するために使用しているシステムとの統合を図ります。 |
顧客関係管理(CRM)システム | たいていの企業は販売活動と実績の推移を記録するシステムを使用しています。そのシステムは、多くの場合、各従業員の役割を定義し、従業員が実施している販売活動を示すため、的を絞った研修を実施したり、レディネス(準備性)への投資のビジネスインパクトを測定したりするための重要な情報源になります。 |
プラットフォームの能力
洞察力に富んだレポートを作成するための基本的な要件。
セグメンテーション | 企業がアクティビティとパフォーマンスを分析するときに利用する必要がある重要な方法の1つは、データのセグメント化です。期間(前年四半期)、ユーザーコミュニティ(大企業/中小企業、アメリカ/ヨーロッパ/アジア)、コンテンツのタイプ(ケーススタディ/カタログ)など、セグメンテーションの基準はたくさんあり、どれもが重要です。アナリティクスシステムは、必要に応じてデータをフィルタリングし、グループ分けできるようにしなければなりません。 |
コンテンツの類似性分析 | コンテンツが法人マーケティングなどの本社のチームから現場を経由して顧客に届くまでに修正され、再パッケージ化されることはよくあります。一部の会社では、顧客が見るコンテンツの最大80%がカスタマイズされています。コンテンツが組織内でどのように変更されたかをアナリティクスシステムが追跡調査できないと、そのコンテンツに関するすべての使用率データとパフォーマンスデータが失われます。 |
ソリューションの健全性
セールスイネーブルメントプラットフォームが組織全体でどれだけよく使われているかをモニターします。
採用率 | 何人の人がサインアップし、少なくとも1回ソリューションを利用したかを追跡調査します。 |
広がり | 特定の期間内にシステムを少なくとも1回使用した人の数。 |
掘り下げ度 | システムをある程度深く使い込んだ人の数。掘り下げ度を測定する方法はいろいろあります。たとえば、何人のセールスレップがシステムを利用して顧客にピッチしたか、いくつのピッチが顧客エンゲージメントを生み出したか、特定の頻度しきい値を超える使用率、特定の回数を超えるアイテムの閲覧回数などです。 |
ユーザーアクティビティ | 各ユーザーペルソナ内の「パワーユーザー」および製品を使用していないユーザーを特定します。誰が組織内で大きな影響力を持っているか、誰がフィードバックの最良の情報源か、どのコミュニティを啓発と教育の対象にする必要があるかを把握します。現在使用されている検索用語およびその検索が首尾良く成果をもたらしているかどうかも突き止めます。 |
コンテンツパフォーマンスレポート
コンテンツの使用率と有効性を測定します。
コンテンツの網羅性 | 営業担当者が必要とする、あらゆる主なタイプのコンテンツが利用可能かどうかを評価します。 |
コンテンツの鮮度 | コンテンツの経過期間と回転率を調べることによって、コンテンツが新鮮かどうかを判断します。 |
コンテンツの認知度 | コンテンツの存在を営業担当者が認知しているかどうかを確認するために、営業担当者が異なる種類のコンテンツを見たかどうかを調べます。 |
コンテンツの使用率 | セールスレップがコンテンツを閲覧、ダウンロード、ブックマークした頻度を追跡調査します。 |
ピッチアクティビティ | セールスレップが顧客に対して行ったピッチと、ピッチしたコンテンツを確認します。 |
コンテンツの比較 | コンテンツが現場でどのように修正され、再パッケージ化されているかを調べるために、会社全体で使用されているすべてのコンテンツを調査します。 |
コンテンツのエンゲージメント | ピッチされ、顧客をエンゲージしたコンテンツ、および情報のどの部分が最も高い関心と最も低い関心を集めたかを確認します。 |
ビジネスインパクト | コンテンツがどのように収益に影響を与えたか、どのように商談とステージ転換と商談速度に影響を及ぼしたか、ROIを上げたか。 |
セールスレディネスレポート
研修の利用頻度と有効性を測定します。
研修受講率 | 提供されている講座を受けた人の数および個々の講座を修了した人の数。 |
研修の網羅性 | 営業担当者が必要とするあらゆる主なタイプの研修が利用可能かどうかを評価します。 |
研修の満足度 | 営業担当者が受講した研修講座にどの程度満足したかを追跡調査します。 |
テストのパフォーマンス | 受講した講座で扱われた教材を営業担当者がどの程度学習したかを測定します。 |
認定の追跡調査 | 何人の人がさまざまな資格の認定を受け、取得したかを確認します。 |
修了の追跡調査 | 営業担当者が必須研修セッションを修了しているどうかを追跡調査します。 |
離職率に対するインパクト | 研修がセールスチームの離職率に及ぼす影響を測定します。 |
熟達期間 | 営業担当者が成長して成果をあげるようになるまでにかかる時間に研修が及ぼす影響力を測定します。 |
収益 | 研修を受けた営業担当者の収益達成度に研修が及ぼす影響力を測定します。 |
研修のROI | 講座の開発と実施にかかるコストおよび講座に出席することの機会コストに基づいて、研修への投資によって得られる総利益を測定します。 |