セールスイネーブルメントの成熟度モデル

セールスイネーブルメントの目標は、セールスプロセスを最適化し、セールスレップの有効性と効率を高めることです。企業は1回のイニシアチブで販売力の不足を「修正」できるわけではありません。販売力の強化は段階的に行われ、各ステージで具体的な利益がもたらされます。企業によってたどる道は少しずつ異なり、セールスイネーブルメントの状態にムラが生じる可能性があります。たとえば、優れた新人教育プログラムが実施されているのに、コンテンツマネジメントが混乱していることがあります。しかし、ほとんどの会社がたどるステージには大きな類似性が認められることがわかっています。

以下に、会社がセールスチームの有効性を向上させるときにたどる5つのステージを示します:

セールスイネーブルメントの成熟度モデル


ステージ1:アドホック

このステージは新興の急成長企業によく見られます。組織はセールスレップが必要とするものをセールスレップに提供することに四苦八苦しており、最も重要なコンテンツのみが利用可能になっています。詳細なコンテンツプランは存在しません。マーケティングは、どうしても必要な情報をなるべく早く生成しようと躍起になっています。セールスレップの新人教育は「沈みたくなかったら泳げ」といった荒っぽいものです。

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コンテンツは、たいていの場合、共有ファイルシステム(Boxなど)に保存されています。SharePointなどのテクノロジー上に構築されたウェブサイトにコンテンツが保存されていることもあります。コンテンツが電子メールで送信されている可能性もあります市場開拓プロセスを始動させることに重点が置かれています。キーコンテンツが利用できないため、セールスレップの有効性が損なわれており、セールスレップが商談を前に進めるコンテンツを作成することに多大な時間を費やすことを余儀なくされています。「対応中の案件」以外のことには誰も注意を払っていません。使用率やパフォーマンスを測定するコンテンツメトリクスがまだありません。

ステージ2:事後対応

これは、多くの企業が行き詰まるステージです。チームは適切なコンテンツを利用可能にするべく懸命に努力していますが、ツールのサポートが不十分であるため、それを実現することが困難です。多くの場合、コンテンツはたくさんありますが、重大なギャップが存在します。コンテンツが山積みになっていて複数の場所に分散しており、その多くが冗長であるか、陳腐化しています。ある程度の研修は利用できますが、研修がきちんと構成されていないか、追跡調査が行われていません。

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複数のコンテンツストアがあり、多くの場合、それを複数のチームが所有しています。これらのコンテンツは、Boxなどのシステムに保存されたファイルの集合、または誰かがSharePointで作成したサイトである可能性があります。カスタム構築された「公式の」企業販売ポータルサイトが存在する可能性がありますが、誰もそのサイトを気に入っていないため、人々はそのサイトを使用しないようにしています。助けを求めるセールスレップは、電子メールまたはYammerやChatterなどのソーシャルネットワーキングシステムを介して必要とするものを見つけています。セールスレップが顧客とエンゲージするための適切なコンテンツを持っていないことが多いため、商談が失敗するか、行き詰まります。顧客が正確な最新情報を得ていないことが、誤った期待や将来の不満を招いています。セールスレップが必要とするものを探したり、既に存在するコンテンツを再作成したりすることに時間を浪費しています。大半の「顧客対応」マーケティングコンテンツは顧客に届くことがありません。CRMシステムが販売を正確に測定していますが、コンテンツの使用状況はまだほとんど見えていません。たとえば、特定のアイテムが閲覧された回数をレポートするウェブサイトなど、一部のコンテンツストアからは基本的な使用率統計情報が得られている可能性があります。

ステージ3:管理済み

このステージでは、有効性の高いセールスイネーブルメントのツールセットが導入されており、企業は基本的なセールスイネーブルメント機能を備えています。明確に定義されたコンテンツの場所があり、その場所がバイヤーズジャーニーのセールスステージにマッピングされているため、セールスレップが理解できる方法でコンテンツが整理されています。コンテンツプランがあり、企業がそれに則ってコンテンツを管理しています。古いアイテムは定期的にアップデートまたは削除されています。セールスレップが計画的な新人教育を受け、研修プロセスを経ています。

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セールスイネーブルメントソリューションが導入されています。このソリューションがキーコンテンツ用の明確に定義された「最適な場所」を提供しています。このソリューションは効果的な検索機能を備えています。コンテンツはCRMシステムによって機会単位でターゲティングされます。セールスレップがエンゲージに必要なコンテンツを持っており、それが高い商談成約率とセールスステージ間の速い転換につながっています。セールスレップがより効率的に顧客とエンゲージしており、より多くの時間を販売に費せるようになっています。システムがソリューションの採用率と健全性を測定しています。

ステージ4:データドリブン

セールスサイクルにまたがるコンテンツの使用率とパフォーマンスのアナリティクスが利用可能になっており、マーケティングからセールス、顧客へ至るクローズドループが形成されています。コンテンツチームは情報を利用して、セールスレップと共有しているコンテンツを最適化しており、コンテンツチームの投資を最適化しています。未使用のコンテンツとパフォーマンスの低いコンテンツは削除されるか、改善されています。

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企業がコンテンツパフォーマンスと営業担当者のレディネスの基本的局面を測定するレポートを作成しています。CRMシステムでターゲティングされたコンテンツが、そのパフォーマンスに基づいてスコアリングされています。実証されたコンテンツが顧客を効果的にエンゲージしており、それが成約率の高さとステージ転換速度の速さに結び付いています。マーケティングの投資がパフォーマンスの高いコンテンツに集中しています。コンテンツの網羅性、鮮度、認知度、使用率およびエンゲージメントが追跡調査されています。営業担当者のレディネスと研修の有効性が目標達成度に基づいて測定されています。

ステージ5:最適化済み

コンテンツライフサイクルのすべてのステージでパフォーマンスが評価されています。現場のベストプラクティスが特定され、コンテンツの品質を高めるために使用されています。関連する商談におけるパフォーマンスに基づいてコンテンツが推奨されています。ビジネスインパクトの測定が投資とコンテンツ改良の指針になっています。

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コンテンツがどのように修正され、再パッケージ化されているかを突き止めることによって、企業が現場からベストプラクティスをキャプチャーしています。コンテンツのビジネスインパクトを測定するレポートがあります。セールスレップが個々の種類の商談に合わせて有効性が最適化されたコンテンツを使用しているため、成約率が向上しています。マーケティング投資がROI駆動型になっています。コンテンツがどのように修正され、リミックスされているかをコンテンツの比較が示しています。ビジネスインパクトメトリクスにより、影響を受けた収益、商談の成約率、商談進展速度の上昇およびROIが特定されています。